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お家で実践!歯の白さをキープするセルフケア【後編】

付いてしまった色素を除去する方法と、歯ブラシの選び方

歯のお悩みの中でも、老若男女を問わず多い「歯の着色」について、ホワイトニング専門クリニックのドクターにとことん、じっくり、レクチャーいただく【後編】です。【前編】では、歯が黄ばむメカニズムと、誰でも今すぐできる予防法などを教えていただきました。

【後編】では、さらに一歩踏み込んで、付いてしまった色を目立つ前に除去する方法、そして、白さキープの観点からの歯ブラシの選び方と、効果的な使い方を教えていただきます。

デンタルケア ジュエルホワイトクリニック広尾
院長 登坂 万喜先生

歯のホワイトニング専門クリニック『ジュエルホワイトクリニック広尾』を2012年開業。丁寧なカウンセリングと確かな技術で数多くの女性から支持を得る。特に白さの結果、美しさに定評がある。2013年ミスユニバース・ビューティーキャンプの講師も務め、自身もかなりの美容通であり、口元の健康と美しさを日々追求し女性の美に貢献する。

東京歯科大学卒業
日本歯周病学会会員
日本歯科審美学会会員
抗加齢歯科医学研究会会員

外出時の簡易ケアに、綿棒を上手に活用!

歯に色が付くのを防ぐには、色素ができるだけ口の中に留まらないようにすることが一番のポイント。その最も簡単な方法が水を飲むことです。けれど、それで完璧に予防できるかというと、残念ながらそうではありません。

たとえば、チョコレートのように粘度のあるもの、油脂分が多いものなどは、水を飲んでも流しきれないこともあります。飲食後にすぐ歯磨きができれば良いのですが、外出時などは、そうもいかないことが多いですね。そんなときにおすすめなのが、綿棒を使った簡易歯磨き。歯の表面を、綿棒で縦に横にとぬぐうのです。

最近は少し先がとがった綿棒もあるので、そういうタイプであれば、歯の隙間もぬぐえます。定着した汚れを落とすことが目的ではありませんから、力を込める必要はありません。携帯できて、使用後は捨てられるので便利ですよ。

セルフケアの王道は、やっぱり歯磨き

飲食などで口に入った色素は、歯の表面はもちろん、歯と歯の間や裏側にも付きます。特に、歯と歯が接する境目には溝があって陰影ができるので、そこに色素が付くと実際以上に濃く見えてしまいます。こうした細かいところまでケアするには、やはり歯磨きが効果的です。歯全体をゴシゴシと擦るのではなく、1本ずつ磨くイメージでブラシを使うのがコツ。細かく操作できるよう、ブラシは鉛筆持ちにして、毛を歯に対して直角に当てるようにします。

歯の表側はブラシを横にして動かし、裏側はブラシを縦にして掻き出すようなイメージで動かします。クリニックでの歯磨き指導では「1本ずつ磨くイメージで」とお話すると、すぐにコツを掴む方がほとんどですから、あまり難しく考えなくても大丈夫だと思います。

歯ブラシは月に1度は必ず交換!そのわけは?

黄ばみのケアに限ったことではありませんが、きちんと歯を磨くには、歯ブラシ選びも大切。ヘッドは小さめで、毛は普通か柔らかめのタイプがおすすめです。なぜなら、大きなヘッドは操作しづらかったり、歯にうまくフィットしなかったりして、1本ずつ磨くには使い勝手があまり良くありません。

また、硬めの毛で磨くと、長年のうちに表面のエナメル層が摩耗してしまう可能性があるからです。それから、いうまでもなく、使いすぎてへたっているブラシも、汚れや色素を除去する毛の先端が歯に当たらなくなっているので、新しいものに交換する必要があります。歯ブラシは、使ううちに雑菌が繁殖しやすくなるので、たとえへたっていなくても、1か月に1回は必ず交換してくださいね。

歯と歯の間の黄ばみ・くすみにはフロスが有効!

歯の白さをキープするためにご自分でできることは、まだまだあります。

たとえばフロスは、歯と歯の間のくすみや黒ずみが気になる方には、ぜひ実践していただきたいことです。虫歯や歯周病予防で使っていらっしゃる方も多いと思いますが、ほとんどは、歯と歯の間に通して抜いて終わりだと思います。そうではなく、隙間の左右の歯の側面をキュキュキュキュッと磨くようにしてから抜くと、歯垢も色素も除去効率が格段に上がります。多少時間がかかってしまうかもしれませんが、歯を美しく健康に保つためにも毎日の習慣にしていきましょう。

本来の白さを取り戻すなら、ホワイトニング歯磨き粉

これまでは、歯に付いた色素が定着する前の日常ケアについてお話してきました。では、すでにある程度定着してしまったら、ご自分ではケアできないのかというと、そんなことはありません。

茶渋やカフェインで汚れてしまった歯の表面についた着色汚れ除去には、ホワイトニング歯磨き粉が有効です。ただし、大前提として、市販のホワイトニング歯磨き粉は、薬機法(旧薬事法)により歯を元々の色より白くする成分の配合を禁じられているため、歯自体の色を変えることはできません。ホワイトニング歯磨き粉は、日常ケアでは落ちにくくなった着色汚れを効率的に落として、その方の歯が本来持っている白さを取り戻してくれるものなのです。

クリニックのホワイトニングが、できること

ここまでお家でできるケアをお話してきましたが、最後に、クリニックのプロフェッショナルケアについても簡単にご紹介しておきましょう。

クリニックでのホワイトニングケアは、器具やペーストを使って歯の汚れをまっさらにする「クリーニング」を行い、その上で、薬剤を用いて歯自体を白くする「ホワイトニング」を施すのが一般的です。また、ホワイトニングには、クリニックで行う「オフィスホワイトニング」と、クリニックが処方したものを自宅に持ち帰って行う「ホームホワイトニング」の2種類があります。いずれも自由診療なので、料金はクリニックごとに異なります。

あとひとつ、きちんとお伝えしておきたいことがあります。クリニックのホワイトニングは強い薬剤を使うので、歯がもろくなったり溶けたりするのではないかと心配する声を聞きますが、そんなことは一切ありません。現在認可されている薬剤は、どれだけ歯に付いてもまったく害はありません。治療期間や白さの度合いなども細かく調整できるので、興味のある方は、安心してクリニックにおいでください。

まとめ

歯が黄ばむのを防ぎ、白さをキープするには、「飲食したものを、いかに口の中に滞留させないか」に尽きます。つまりは、いかに口腔を清潔に保つかということで、虫歯や歯周病予防の方法とも共通しますね。実際、ホワイトニングに関心の高い方は、総じて口腔内の状態が良好です。歯と口のすこやかさのためにも、できることから始めてみては、いかがでしょう?

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