ソラデー５誕生秘話特別対談～デザイン編～

オーラルケアを真剣に考え、最新テクノロジーを搭載したソラデー５。 ２０２２年９月１日よりクラウドファンディングMakuakeにてご案内を開始し達成率１５００％までに到達し、支援者の数は１２００名以上となり、 ２０２２年１１月１日より公式通販サイトにて一般販売をスタートし、多くの反響を頂いています。
今回は大好評ソラデー５が皆様のお手元に届くまでの誕生秘話-デザイン編-をお届けいたします。

ソラデー５開発のきっかけについて

池尻：ソラデー５の着想は2019年の年末です。ソラデーＮ４は日本での製造にこだわりプラスチックやゴムを基軸材料として制作しましたが、ステンレスを中心材料として医療機器のような少し重厚感のある見え方のデザインにしたいなと思い、ソラデー５の着想にいたりました。
ソラデー３まではステンレスボディーでしたので、回帰するようなアイデアでした。

ソラデーは複数の大学や研究機関と共同研究や実験を重ね、確かなエビデンスを持ったうえで商品化しているブランドなので、その緻密な研究課程が感じられるようなデザインにしたいと思っていました。
広告規制などの関係で効果効能が訴求しにくくなった時期でもあったのでお客様が製品を見た時に「この製品は効果がありそうだ」と感じてもらえる様なデザインにしたいと考えていました。ソラデー５の使い心地や使用感はもちろんですが、使う前にも魅力を感じてもらう必要があるんです。
ありがたいことにソラデーは長年お客様に愛して頂いており、1シリーズで約10年ほど最前線商品として活躍させてました。所謂、ロングセラーってやつですね。
今回は2015年にＮ４を発売してから約4年の期間での新シリーズの開発スタートは今までのソラデーの歴史の中ではかなり早いスパンでの開発なんです。
私が代表に就任してからはメーカーとしての社会的使命を改めて見直し、いい商品をいち早く世の中にお届けできるように開発スピードを加速させたことが、ソラデー５が2022年に登場した理由の１つでもあります。そんないくつかの想いや考えがあり、ステンレス回帰のソラデー５の開発を進めることになりました。

デザイン開発初期の苦労

池尻：2019年の着想を経て、2020年本格的にプロダクトのデザインから固めていくことになるのですが、これがかなり難航しました。複数のデザイン事務所にプロダクトデザインをご依頼させてもらいましたが、どれもグッとくるものが見つからなかったんです。 ソラデー５は今までのソラデーとは異なる印象を与えたいと考えていたんですが、どうしても過去のソラデーがちらつくようなデザイン案が多く、個人的に納得いかなかったんです。
その時既に150案以上のデザインがありましたし、時間も半年以上が経過していました。そしてデザインにすでに多くの予算を使っていましたね。笑
江口：そんな時ですね、私がご連絡したのが。
池尻：そうなんですよ、本当に運命を感じました！正直私たちはかなり迷宮入りしていましたが、絶対に妥協はしたくない。毎日それで悩んでるときに江口さんから1通の手紙が届いたんです。

お二人の出会いについて

江口：2020年に新型コロナウイルスの影響で、私たちの会社も少なからずダメージを受けてました。私も会社の代表として経営戦略を見出さないといけない、そんな想いで営業活動を見直したんです。
具体的には、私たちが手掛けているプロダクトデザインとマッチしそうな面白い商品を作っている企業を探して営業アプローチさせて頂きました。
そんな中、ソラデーを作っているシケンさんを見つけてご連絡させてもらいました。
池尻：本当にありがたかったですね。真剣に物事に向き合っていれば誰かが手を差し伸べてくれるんだなと改めて勉強になりました。笑
江口：池尻様からご連絡頂けたのは嬉しかったんですが、いきなりコンペ依頼でしたね。笑
池尻：かなり焦ってましたね、不躾ですいませんでした。笑
江口：それから早速コンペ用に全部で12種類のデザインを準備しました。それぞれ異なるコンセプトや訴求部分を考えました。デザインスケッチを書くだけでは伝わらない部分もあると思い、握り心地なども感じて頂けるよう３Ｄプリンターでモックも準備させて頂きました。

通常はここまでやることはあまりないのですが、この仕事は絶対にやりたいと思ってましたし、歯ブラシというジャンルは私自身初めてチャレンジするプロダクトでもあったので、十分な準備をさせて頂きました。
池尻：しかも、これを2週間くらいで準備してくれたんです。
江口：焦ってらっしゃったんで、そこは努力しました。笑
池尻：江口さんからのこの提案を初めて見た時かなり興奮しました。どれも私が想っていたソラデー５にかなり近くて、ようやく見つけた！って感じでした。 しかも江口さんの場合は、見た目だけではなく、しっかりと構造も把握したデザインをしてくださるので助かりましたね。

江口：喜んでいただけて私も嬉しかったですね。池尻社長のデザインに対する熱量が高かったので、それに応える仕事をさせてもらえました。
池尻：その分、かなり製造再現が難しくて、製造ではかなり苦労しましたけどね。笑

こだわり抜いたデザイン

江口：ソラデーは普通の歯ブラシとは違い、電気を通してマイナス電子を発生させるというテクノロジーを用いてます。一方で歯ブラシは毎日利用する日用品。この対極にある要素をうまく融合させることにこだわりました。
テクノロジーを手に持ちやすく限りなくフレンドリーに表現する。これが私の中での今回の軸となる考えでした。
例えばここの透明ケースとステンレスと樹脂の3素材が合わさる部分ですが、これらをこの精度で合わせるのは非常に技術的に難しいんです。もう１つパーツを組み込むことで簡易的になったりするのですが、やはり無駄な線、立体はなくして、よりデザインに洗練さを求めたんです。

裏表をなくしたのもこだわりですね。これはユーザーエラーをなくす為です。持ち方の制限やブラシ交換時の差し替え間違いなどお客様に委ねられるエラーを極限まで少なくすることは、ソラデーの使いやすさを向上させられると考えていました。スペックは最大化しながらユーザーの使いやすさも最大化させる、これも今回大きなポイントです。
池尻：お客様からも持ちやすいとのお声は非常に多いですね。クレームもほとんどないので、やはりユーザーエラーを防いだデザインのおかげだと思います。見た目に関しても肯定的なお声ばかりで本当にうれしいですね。
江口：最初のご依頼の時から池尻さんをはじめとするシケンの皆さんのソラデーのデザインにかける想いが相当な熱量だったから生み出されたデザインだと思います。設計・製造途中でも妥協することなく、デザインを製品に再現して頂けて、私も感謝しています。

ソラデー５の魅力

江口：歯ブラシは世の中にたくさん市場に出回っています。しかしお客様はデザインで選ぶという選択肢を持っていないと思うんです。機能、価格、いつも使ってるブランド、そういった理由で市場の歯ブラシは選ばれていると思うんですね。つまり、「デザインで選ぶ」という選択肢をお客様が持てていないのが現状です。

ただソラデー５はお客様に今までなかった「デザインで選ぶ」という選択肢を与える商品だと思っています。 世の中に歯ブラシはたくさんあるけれど、デザインで選ぶという選択肢を持つのはソラデー５だけじゃないかな。
デザインで欲しくなる歯ブラシ、という側面もソラデー５の魅力の１つだと考えています。 スペック、機能、使い心地はもちろんですが、欲しくなるっていうツボを刺激するデザインですよね。

池尻：そこは私たちもかなり意識していました。今まで大学や研究機関と共同研究を重ねてスペックには十分の自信を持っています。ただ競合もスペック開発に力を入れていることは事実としてあります。
そんな中で、ソラデーには絶対の優位性を持たせたかったんです。他のどの商品よりも、デザインが優れているという。
スペック・価格・デザイン、の三位一体が商品の価値に繋がると考えてますので。

江口：デザインを気に入って購入に至った友人もたくさんいます。性能が詰まった重厚感と日用品としての無駄がない洗練されたデザインが実現できた結果ですね。
池尻：商品開発スピードを高めてますので、既に次回作も着想に入ってます。もちろん次回作もデザインにはとことんこだわるつもりです。
『デザインがすごい歯ブラシ＝ソラデー』、と世の中に認知してもらえるくらいの優位性をもって今後も開発していきたいと考えています。