ソラデー5誕生秘話特別対談~設計・開発編編~
オーラルケアを真剣に考え、最新テクノロジーを搭載したソラデー5。 2022年9月1日よりクラウドファンディングMakuakeにてご案内を開始し達成率1500%までに到達し、支援者の数は1200名以上となり、 2022年11月1日より公式通販サイトにて一般販売をスタートし、多くの反響を頂いています。
今回は大好評ソラデー5が皆様のお手元に届くまでの誕生秘話-設計・開発編-をお届けいたします。
2社の出会いについて
児玉:今から約10年前に共通のクライアントを通じて池尻社長と出会いました。その翌年にソラデーN4の開発でご協力させて頂いたのが、本格的にお付き合いするきっかけですね。 製品の企画・営業から、デザイン設計や成形、検査・組立、そして出荷までのモノづくりにおける全工程に一貫対応をしていて、それぞれの専門分野のスペシャリストと弊社独自のネットワークがあるのでモノ作りには自信を持ってます。
ソラデーN4の時も、シケンさんの「モノづくり」を徹底サポートさせて頂きました。
ソラデー5を開発依頼したキッカケ
遠藤:ソラデーN4の時に開発協力して頂いていたのですが、実はもう1社と相見積りしてまして。笑
児玉:そうなんですか?初耳ですよ。笑
遠藤:これには理由がありまして。今回のソラデー5は今までにない凝ったデザインになっています。それでいて従来以上のソラデーの独自機能を持たせてます。この両輪を実現できる可能性を広げるため、もう1社に声をかけさせていただきました。鳥越さんともう1社で、実現可能なデザインが分かれてしまったので、結果的には2社にお声がけして良かったと思っています。ただし2社どちらを選択するかは相当悩みました。
児玉:そういうことだったんですね。確かに私たちも開発にかなり苦労しましたのでお気持ちはお察しします。
大平:確かにこのソラデー5を開発できる会社があるのか、って僕たちも今でも思いますもんね。笑
遠藤:決め手は児玉さん、大平さんのソラデー開発に対する熱量でした。モノ作り力は十分にお持ちなことは知っていましたが、ソラデー5を実現させましょう!という熱量がとても心強かったんです。
児玉:ソラデーN4の時もそうでしたが、ソラデーシリーズは本当に素晴らしい商品だと思っているんです。私もプライベートで使用していますが、今までの歯ブラシでは得られなかった心地よさやツルツル感があり愛用しています。そんなソラデーの新作を絶対に実現してみたい、そう強く思ったので。2020年7月から開発が始まりました。
初めてソラデー5のデザインを見た時の衝撃
大平:最初にデザインを見た時はかなり衝撃的でしたね。私は商品開発部なのでデザインを見た時にどう実現するかが思い浮かぶ性格なんですが、ソラデー5を初見した時は、開発方法が瞬時に浮かばなかったんです。 それぐらい難解な構造なんですよ。
児玉:僕も長年モノ作りに携わってますが、ほとんど初めてのケースでしたね。営業として実現できそうかどうかっていうのは常に判断が求められますし、今までもそうしてきました。 ただソラデー5の場合は、ちょっと持ち帰らせて頂きました。笑
遠藤:ソラデー5は今までにないくらいデザインにこだわりを持って作ってます。現代感と歯ブラシを融合させたシャープフルで上品なデザイン。そこにソラデー特有の機能を盛り込むという至難の業なんです。
大平:かっこいいなと感動したのと同時にどう作ろうと困惑したことも印象強かったですね。モノ作りを成立させるためにデザインを変えてくださいっていう方法もあったかもしれませんが、僕のプライドが許さなかったですね。絶対に実現させてやる、って思いました。
チャレンジングな開発手法
児玉:かなりチャレンジングな手法で実現を考えてました。世の中的にもあまり事例はないんじゃないかと思いますね。少なくとも弊社では初めての試みでした。
大平:専門的になりますが、インサート成形を重ね合わせるという手法です。インサート成形は金型内にインサート部品をセットし、その後樹脂を射出・充填することで、異素材が一体化した成形品を得ることができます。これを同様のパーツで2度行うんですね。かなり特殊な製法ですが、このやり方以外はソラデー5を実現できないと思い、遠藤さんにも手法の説明をし、実行に移りました。
遠藤:他の方法も模索しましたが、いい案が浮かばず。今となってはこれが正解なんだと確信しています。
スムーズだった初めての試み
児玉:初めてのチャレンジングなモノ作りだったにも関わらず、意外とスムーズに設計は進んでいきました。ソラデー5のデザインを叶える図面を設計して試作品もいい出来だったんです。
大平:当初の不安が吹き飛ぶくらいの順調さで。あとは少し改良して量産にもっていくだけでした。
遠藤:ここからが本当に大変なモノ作りの始まりでしたね。笑。
量産機での生産で大苦戦
大平:量産機に入ると何故かうまく造れない、サンプルでは成功しているのに。
児玉:しかも当時原因が不明確でとても困りました。念には念を入れた製造計画もここで1度ストップし原因追及に努めました。振り出しに戻ってしまったんです。
遠藤:正直、私も安心していたので寝耳に水でした。早く原因を究明してくださいと児玉さん、大平さんに電話したことを覚えてます。笑。
ただこの時は新型コロナウイルスがピークの時で、世間がうまく稼働していなかったんですよね。
コロナ禍の影響で続く苦戦
遠藤: 2020年から続いた新型コロナウイルスによる外出規制や各国規制により、従来通りの仕事ができませんでした。現場に入って直接コミュニケーションをとることが不可能になってしまって。この時も原因が不明確なまま製造できないので、現地でより密なコミュニケーションをとりたかったんですが。
児玉:工場のある中国においては計画停電や抜き打ちPCR検査などで通常業務がままならない状態でしたし、私が現地に入ることも拒絶されていたので。コミュニケーションが密にできないとモノ作りがうまくいかないんだと改めて感じさせられました。
大平:その条件の中でもなんとかしようと、作業1つ1つを映像にして送ってもらったり、サンプル品を海外速達便で送付してもらったりと、考えられるあらゆることをして、改善に努めました。
精密・繊細な作業教育で改善
大平:ソラデー5は製造過程においても繊細で高度な技術を要することがわかったのです。技術レベルの異なる作業担当者を洗い出すことで判明しました。もちろん中身の設計も少し修正しましたが、1番はやはり製造作業担当者への作業教育です。これを行うことでソラデー5に必要な技術を習得して作業してもらえ、製造がスムーズにいきました。
作業技術スキルの教育と意識変革、これが解明への鍵となりました。
児玉:今の時代、ほとんどは機械で、と思っている方も多いと思いますが、やはりモノ作りは人が大きく絡んでくるんですよね。
遠藤:不良率もグッと改善されて、やっと思い通りのソラデー5が作れるようになりました。この時既に開発着手してから約2年経過してますから。笑
過去最高難易度の製品
遠藤:かなり大変でしたね。今までにないデザインを叶えるためにご協力してくださった児玉さん・大平さんにはとても感謝しています。私も自信をもって、胸を張って、ソラデー5をお届けできます。
児玉:ご心配をおかけしましたが、無事製造できてほっとしています。モノづくりについて改めて勉強させて頂くいい機会にもなりました。
大平:技術面でも大きな一歩になりました。ソラデー5を開発できたならほとんどのモノ作りができるんじゃないかって思うくらいです。自分自身の自信にもつながってます。
開発視点から見るソラデー5の魅力
児玉:早速プライベートで利用してます。従来の機能はもちろんなんですが、やはり今までにないデザインがかなり気に入ってます。ステンレスボディとエッグシェイプのミックスが他に類を見ないくらい上品で美しいんです。まあ、ここが苦労したんですけどね。笑
大平:かなり美しく仕上がったと思います。当初は無理だと思いましたが、挑戦的な製法を取り入れることでシャープに仕上がりました。他のモノ作り企業から見ても驚きの商品なんじゃないでしょうか。
遠藤:私は開発部長としてソラデー5を使って下さった皆さんが笑顔になってくれることが最大の魅力だと思っています。
今まで感じたことない使用感と見たことのないデザイン感、この2つがソラデー5の最大の魅力であり、私たちがこだわり続けたコンテンツです。