2004.7.1

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『歯のためのマンスリーマガジン』7月号 –2004.7.1–

「ソラデー」シリーズの開発・販売 (株)シケンWEBサイト

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こんにちは、本庄京子です。

いよいよ今日から7月。本格的な夏の到来ですね。

下旬には子どもたちにとっては、楽しい夏休みが始まります。
私にはうれしいバーゲンセールの時期がもうすぐ…。

暑さの中、みなさまも健康に注意して、
いろんな楽しみを発見してくださいね。
では、今月もよろしくおつきあい願います。

■目次■

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【1】今月のトピックス:『フィンランドとキシリトール』

【2】ソラデーシリーズ新製品のご案内

【3】ミニコラム:『昔の歯磨き剤は?』

【4】アンケートdeプレゼント!

【5】歯の用語:『ア行(5)』

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【1】今月のトピックス:『フィンランドとキシリトール』

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およそ20年で虫歯大国から虫歯予防先進国へと変わったフィンラ
ンド。その予防活動に大きく貢献したのが「キシリトール」です。
今回はこの「キシリトール」についてお話したいと思います。

●キシリトールは安全な天然の甘味料

キシリトールは、1975年にフィンランドのトルク大学のカウコ
・K・マキネン教授により、う蝕予防効果のあることが発見されま
した。多くの臨床研究を経て、その安全性とう蝕予防効果はヨーロ
ッパ各国の歯科医師会の推薦をうけています。

キシリトールは天然素材の甘味料で、シラカバやカシを原料にお
もにフィンランドで生産されています。身近なところでは、イチゴ
やラズベリーなどの果物や、レタス、ホウレンソウ、カリフラワー
などの野菜などに含まれています。また、私たちの体内でも肝臓で
1日に5~15g生産されています。

キシリトールは、19世紀の後半には既に発見されていましたが、
第二次世界大戦の最中にフィンランドで砂糖不足が深刻になるまで
は、脚光を浴びることはありませんでした。やがて、フィンランド
国内で精製される砂糖の代用品として活用されはじめると、「砂糖
を摂取している人に比べ、キシリトールを摂取している人の方がよ
り健康である」ということに人々が気付き始め、以来キシリトール
の本格的なリサーチが進められるようになったそうです。

キシリトールのカロリーは、砂糖と較べて25%も低いのですが、
糖度は変わりません。その安全性はWHO(世界保健機構)でも認め
られていて、1997年には日本の厚生労働省(当時の厚生省)でも承
認されました。

●キシリトールは、なぜ虫歯になりにくいのか?

砂糖の場合、糖をミュータンス菌が分解し発酵させて酸を作り出
します。その酸によって歯のエナメル質が溶かされて虫歯ができて
しまうのです。一方のキシリトールは、ミュータンス菌によって発
酵せず、虫歯のもととなる酸が発生しません。しかもミュータンス
菌は菌体内にキシリトールを取り込むことで、エネルギーを消耗し
て活性が弱まります。さらにキシリトールを長期にわたって使用す
ることで、ミュータンス菌の繁殖が弱まって砂糖からも酸を生産で
きなくするのです。

私たちの口の中では、食事やおやつなどにより発生した酸を唾液
の働きによって中和し、溶けたエナメル質の「再石灰化」が行われ
ています。歯を構成しているカルシウムやリンなどが酸によって歯
から溶け出し、これを繰り返すとむし歯になります。しかし、口腔
内には唾液中のカルシウムやリンを沈着させて元に戻す働きがあり
この働きを「再石灰化」といいます。

けれども、酸の発生する量と回数が増えると、再石灰化が追いつ
かずに虫歯になってしまうのです。唾液の働きは人によってさまざ
ま。分泌が良い人や酸を中和する能力の高い人もいれば、そうでな
い人もいます。キシリトールは、唾液の分泌を刺激して、中和を促
進させます。そして、唾液中のカルシウムがエナメル質と結び付く
再石灰化を活発にするのです。

もちろん、キシリトールを摂取するだけで虫歯が予防できるわけ
ではありません。前回ご説明したように、フィンランドの虫歯予防
活動は「定期健診/リスク判定」「正しい食生活の指導」「フッ素
の利用とブラッシング指導」「キシリトールガムの利用」「シーラ
ントの導入」の5つで、キシリトールの摂取は、あくまでもその一
部です。ですから、キシリトール入りのガムを毎日噛んでいるから
といって、歯磨きをしなくていいということにはなりません。

基本的に、歯垢は毎日の歯磨きで落とさないと減少しません。
キシリトールを口にしていれば、虫歯や歯周病にならないと考える
のは大きな間違いですので、お忘れなく。

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【2】ソラデーシリーズ新製品のご案内

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ソラデーシリーズに新製品「ソラデー3」が加わりました。

ソーラーパネルを内臓した進化型歯ブラシで、

歯垢をしっかり落としたい方におすすめです。

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【3】ミニコラム~『昔のハミガキ剤は?』

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現在のようにハミガキ剤がなかった時代は、いったい何を使って歯
を磨いてたのかしら…?と思ったことはありませんか。実は、身近
な素材や植物を使って、歯磨きしていたのです。昔の人の知恵って
本当にすごいですね。

●塩
塩はハミガキ剤として、310年頃の仁徳天皇の時代から使用されて
いたようです。塩の浸透圧の働きで病原菌を殺菌し、歯の健康を
保つのに最適です。

●茄子(ナス)
今もナスの成分が入った歯磨き剤が市販されているのをご存じで
すか?食用はもちろん、薬用にも実、花、ヘタまで使われる茄子で
すが、民間療法では、ヘタの部分を黒焼きにしたものが、歯槽膿漏
や口内炎、歯痛の治療に使われています。

●ハコベ(ハコベラ)
春の七草のひとつに数えられるハコベは、民間薬としても頻繁に利
用され、江戸時代には、歯磨き粉として使われていました。歯ぐき
の出血や歯槽膿漏の予防に良いとされています。絞った汁と塩を混
ぜて、焼いて乾かし粉末状にしたものを歯にこすって使っていたよ
うです。

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【4】アンケートdeプレゼント!

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アンケートにご協力いただいた方の中から抽選で、
毎月10名様に 素敵な賞品をプレゼントいたします。
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【5】歯の用語:ア行(5)

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歯医者さんが説明してくれる話の中で「?」と思ったことはありま
せんか。このコーナーでは、そんな歯科医の用語について説明して
いきます。

●イリゲーション

虫歯を削った後の歯の穴や歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目)など
をきれいに洗浄すること。

●印象(いんしょう)

口の中の型を取ること。この型をもとにして、歯の詰め物やかぶせ
物などの製作に必要な口の模型が作られます。

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【編集後記】

先日、大阪市内の下水処理場を利用した「せせらぎの里」というと
ころに行きました。なんと市内に6ヶ所もあるそうで、下水処理さ
れた水を利用した小川が流れ、水車がまわるなど、緑あふれる心地
よい広場でした。緑が少ないといわれる大阪市内にも、意外な場所
があることを知り、驚いてしまいました。おまけに入園は無料。
みなさんのお住まいの近くにもあれば、ぜひ足を伸ばしてみてくだ
さいね。(京子)

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